ダニは、肉眼ではなかなか見えないため、痒みなどが発生すると、悪者にされてしまいます。 でも、実は、痒みの原因がダニであることは意外に少なく、他の虫やカビ、ホコリ、エアコン、様々なアレルゲンなどが原因であることが多いようです。 痒み=ダニと決め付け、むやみに殺虫剤を散布することは、問題の解決にならないばかりでなく、化学汚染の原因となることもあります。 痒みが生じた場合には、医師の診断と室内のダニの生息調査をしっかり行なうようにしたいものです。 また、最近では、小児気管支喘息やアトピー性皮膚炎などのアレルギーの原因の約8割が、このダニや昆虫などであるということが解ってきました。このアレルギーの原因となるのは、生きたダニや昆虫だけでなく、その死骸や糞、脱皮殻などです。つまり、殺虫剤を使用するだけでなく、死骸や糞を取り除く掃除が重要といえますね。 |
 アレルギーの原因 となるヒョウヒダニ |
 刺咬症を起こす ツメダニ |
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ダニ類生息調査事例
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オフィス内にて痒み被害が発生した。そこで、オフィス内10箇所を検査したところ、ダニ類は検出されたが、その中に痒みを起こすダニ類は、一切検出されなかった(表2)。しかし、痒みを訴える職員3名を含めた職員9名の自宅を検査したところ、痒みの原因となるツメダニが検出され、痒みの原因は、自宅での刺咬によるものであったことが示唆された(表3)。 |
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